底辺医学生の夏休み(10)
医学部2年生がmeduやってみた⑤
こんにちは!最近ゲームのしすぎで昼夜逆転しかけているつぶよりです!
(最近はバトルフィールドⅤのオープンβ版をやっています笑)
さて、前回言ったとおり今回は腎血管性の疾患について書いていこうと思います!
そもそも、「腎血管性」といっても二種類あって、腎臓に入る前の太いやつ(腎動脈)と、腎臓に入った後の細いやつ(小葉間動脈~輸入細動脈)というふうに分類されます。
(↑ちなみに一番太いやつは腹大動脈と言って、大動脈瘤とかでおなじみかも?)
まず太いやつ、腎動脈の疾患としては腎血管性高血圧です。
これは腎動脈が狭窄(狭くなること)することで、高血圧をきたす病気のことなんですが、よく健康診断などで言われる高血圧とは少し違います。
よくある高血圧というのは、本態性高血圧症という病気で、全高血圧症の90%を占めています。この病気は原因がはっきりしないというのが最大の特徴です。
一方腎血管性高血圧症というのは全高血圧症の約1%程度を占める疾患で、本態性高血圧症と比べると明らかに少ないですよね笑
ただ、少ないからと言って怖くない病気というわけではありません。
腎血管性高血圧症は、動脈硬化や高安動脈炎(これは別の機会に記事にします)、線維筋性異形成によって起こり、動脈硬化や高安動脈炎では両側の腎動脈起始部が、線維筋性異形成では片側の腎動脈中遠位部が狭窄し、腎臓が傷害されます。
つまり、血管造影をするとわかりやすいということです!
また、この疾患では高血圧のためにめまいや頭痛が起こり、狭窄のために腹部の血管雑音を認めます。さらに、腎臓への血流が低下するので、レニン・アンジオテンシン系が亢進し、血中のレニンとアルドステロンが上昇します。(これを続発性アルドステロン症といいます。)
腎への血流が低下するということは、腎臓へ十分な酸素と栄養が送られないということなので、エコー検査で見ると腎臓は萎縮して映ります。
この治療には経皮的腎動脈形成術が第一選択肢となることが多いようです。
(簡単に言えば腎動脈が狭くなってるから作り直そうという趣旨の手術です!)
薬物療法としては、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-Ⅰ)や、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)が有効ですが、腎機能がかなり低下している患者さんにはこれらの薬は禁忌(めっちゃ大事!)となるので、Ca拮抗薬やβ遮断薬などで降圧します。
なぜ ACE-ⅠやARBが禁忌肢になりうるのかというと、これらの薬物はレニン・アンジオテンシン系に効くのですが、このレニン・アンジオテンシン系というのは糸球体から出てくる血管をより開くため、糸球体でのろ過量が下がってしまいます。すると、腎機能が高度に低下している人というのは、そもそも糸球体でのろ過がうまくできていないので、さらにろ過しにくくなり、結果的にゴミがより体内に溜まっていってしまいます。ゆえにこの2つの薬物は禁忌となることがあるのです。
次に、細いやつ、つまり小葉間動脈~輸入細動脈における疾患としては、
腎硬化症があります。
この腎硬化症には、良性と悪性のものがあり、良性はかなりゆっく~り進行するもので、腎障害に特有の浮腫などは末期になるまで見られないそうです。
一方、悪性の場合は、急激な血圧上昇によって症状が現れ、場合によっては全身症状が見られるケースもある、けっこうやばいやつです。
この悪性腎硬化症は悪性高血圧症とほぼ同義と考えてよく、拡張期血圧(いわゆる下の血圧)が130mmHgを突破してしまいます!(←かなりやばい値)
前述した全身症状としては、眼症や脳症、心不全などが挙げられます。
この疾患に対する薬物療法にも先程のACE-ⅠやARBが有効なんですが、あまりにも血圧が上昇しすぎている場合は、Ca拮抗薬の持続静注などで急いで降圧をはかることもあるそうです。。。
ついつい長々と書いてしまいますが、これでも削りまくってるんです。。。
ほんとはRASの作用機序や立位フロセミドテストやカプトプリルテストとその理由とかいっぱい書きたいことはあるんですけど、それ書いてると2千文字に収まんないんでやめときます。
もっと基礎系の記事が読みたいって方がいらっしゃればどんどんコメント下さい。笑
まじで暇なのでそれくらいいくらでも書きます!!!暇つぶしをくれ!!!!!!
次回は腎臓のメインとも言える糸球体関連の疾患です!
コメント・質問・アドバイス等ありましたら是非よろしくおねがいします!